「城」その5 〜松本〜
お殿様の経営するお宿
百数十年の歴史The Hotel that a lord is managing
お殿様の経営するお宿は
サーヴィスが尊大
お客は両手で鍵を受け取る
お殿様がレストランに来たら
皆、席をゆずる
たとえ食事中だとしても
でも、お殿様の経営するお宿は
尊敬されている
古いから
古いだけなのになぁ
ある日 それは特別な日で
城下町の人々はこぞってお宿に
やってきた
人々は尊大なお殿様に頭を下げ
小汚い装飾を憧れの目で見た
それを見た僕の身体は涙を一つ流した
脳みそはヘラヘラ笑っていた