長野市民日記-005
更新日:2011年12月13日|書いた人:【連載】長野市民日記
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長野市民日記 005 12月12日(月) 西澤尚紘
今日いつものように会社が終わった後、千曲川グラウンドで相撲をした。営業部長の小山田さん(男性・三十五才)とだ。
小山田さんとは過去一〇〇五回勝負してきたが一度も勝てたことがない。地区の卓球倶楽部で鍛えあげられた彼の腕力はハンパではないのだ。
でも今日こそは勝てる気がした。なぜなら今日の戦略会議で私のイチ推し新商品滋養強壮ドリンク「俺流V3」が通ったからだ。
近くの高校の十五時三十分のチャイムを合図に取り組みを開始した。
小山田さんとはすぐに四つの体勢になった。私は電光石火で彼の上手を取り、渾身の上手投げをはなった!が、しかし片足一本でのこられるとそのまま切り返しを喰らい、そのまま土にコロガされた。一〇〇六敗目を喫した。
私は帰り道、彼のニヤリとした顔を思いだし「俺流V3」を一気に飲み干したのだった。