2010/8/12(木)怪談噺の会
思い返してみても小学生の頃以来、こんなに「お盆」を意識した年はなかったかも。
長野でひとり暮らしをはじめてからは特に。
善光寺のお盆縁日があるので、お祭り・帰省の時期としてのお盆を感知してはいたのですが、先祖を迎える送るとかそういう霊的な意味での意識はなくて、単に「連休」としてのお盆を過ごしてきた気がします。
でも今年は「怪談話の会」をこの時期にやることになって、その「霊的な事」を意識せざるを得ないお盆になりました。
今回の怪談話、心霊ホラーというよりはサスペンス(犯人はわかってる)サイコホラー。
はじめは些細な嫉妬心や懐疑心、(それと欲望も)だったのを、よってたかってどんどん怨念に育て上げてしまう、といった話。(個人的なおおざっぱな解釈ですが)
その「真景累ケ淵」というお話を、声や顔の表情が凄く豊かで登場人物を生き生き(死んでしまった人物もいたけど・・・)と演じる快楽亭狂志さんと、丁寧に情景を語りながら不思議な躍動感を感じさせる遊興亭福し満さんのお二人が場面をリレーして話してくれました。
終わって2人で最後の挨拶をしているところ。
落語をネオンホールで聞くのは初めてだったし、落語自体もちゃんと生で集中して聞いたことがなかったのでけっこう衝撃的でした。
台本(ていうのかな)があるとはいえ、ひとりで舞台に上がって音響も照明もない環境で1時間近く観客を集中させ続けるその技は、本当にすごい。きっととても細かい気配りの積み重ねで成り立っているのだと思うけど、それを積み重ねていくとこんなにも観ている人を手玉にとれる(笑)んだなあ。と話術の存在を体感しました。
来年もききたいなー。
むしろ怪談噺じゃない噺もみたいなー。
ナツミ