長野市民日記-098
更新日:2014年07月11日|書いた人:【連載】長野市民日記
長野市民日記98 2014年7月10日(木)
今日、面接に行った。
会社の面接。土木会社の現場作業員になるための面接。スーツ姿で社長と対座する。ドキドキしたのである。
一週間前の夜、彼女のユリが部屋に来て私に言った。
“デキたみたいなの…。赤ちゃんが…”
「マ、マジ?」私は言ったが、無論マジだった。ユリが妊娠した。
さっきまで自分、専門学校の授業にでていたのに。お昼休み友人達に“オレ、映像の世界でビッグになるから”と放言していたのに。
“ねえ、どうしよう?”
言葉を失っているとユリがきいてきた。
私は幽体離脱しそうになりながらも、かすれた声で“う、うむっしょ。産んでください“とだけ発言、そこで失神した。
次の日、学校をやめた。そして今日の入社面接。結果は採用。
来週から働くことになった。