「城」その9 〜おわりに〜
犬
ここ掘れわんわん もう掘るしかないっしょ
知ってるだろ 花咲かじいさん 花咲かじいさん
何かあらためて口に出すと変な感じ
ハナサカジイサン まーいいや
人が住んでるとか この際関係ないっしょ
春だしさ ここ掘れわんわん だって
ほらほらもたもたしないで沢山集めろ
世界人類共通の遺産とか まじ超わくわくする
犬
ここ掘れわんわん もう掘るしかないっしょ
知ってるだろ 花咲かじいさん 花咲かじいさん
何かあらためて口に出すと変な感じ
ハナサカジイサン まーいいや
人が住んでるとか この際関係ないっしょ
春だしさ ここ掘れわんわん だって
ほらほらもたもたしないで沢山集めろ
世界人類共通の遺産とか まじ超わくわくする
犬
ここ掘れわんわん もう掘るしかないっしょ
知ってるだろ 花咲かじいさん 花咲かじいさん
何かあらためて口に出すと変な感じ
ハナサカジイサン まーいいや
人が住んでるとか この際関係ないっしょ
春だしさ ここ掘れわんわん だって
ほらほらもたもたしないで沢山集めろ
世界人類共通の遺産とか まじ超わくわくする
ベル・デ・ベル 由緒ある建物
ここは寺町 僕の生まれ育った場所
寺町なので 寺が多い
城の東側に寺が多い
理由は教えてくれた人が死んだから
忘れた
寺が多いがこの辺りはラブホテルも多い
バブルがはじけて数は減ったが非常に多い
なぜ多いのか ちゃんと理由がある
皆が好きな生とか死とかの話じゃなくて
キーワードは 風呂 と 女性 と 男性
ある日、父と散歩をしていると、老夫婦が寄ってきて
屋上に巨大な玉の飾りを付けた建物を指して言った。
「これは由緒ある建物ですか?」父は答えた。
「いいえ。ラブホテルですわ」僕は考えた。
「 」
ベル・デ・ベル 由緒ある建物
ここは寺町 僕の生まれ育った場所
寺町なので 寺が多い
城の東側に寺が多い
理由は教えてくれた人が死んだから
忘れた
寺が多いがこの辺りはラブホテルも多い
バブルがはじけて数は減ったが非常に多い
なぜ多いのか ちゃんと理由がある
皆が好きな生とか死とかの話じゃなくて
キーワードは 風呂 と 女性 と 男性
ある日、父と散歩をしていると、老夫婦が寄ってきて
屋上に巨大な玉の飾りを付けた建物を指して言った。
「これは由緒ある建物ですか?」父は答えた。
「いいえ。ラブホテルですわ」僕は考えた。
「 」
レジサイボーグ・ニッパイミサワ
ミサワのスピードは、バーコード読み取りマシーンが
誤作動を起こす程、速い。それが、レジサイボーグ・
ニッパイミサワ。
スーパーが混み合う夕方頃、彼のレジには竜巻が
発生する。レジスピードが速すぎるのが原因だ。時々
巻き込まれた人が塩尻近辺で発見される。
かれのレジ運動は美しい。抽象舞踏と言っても
過言ではあるまい。右から左へ、身体の中心軸を
メビウスの環のように回転させ、品物を移動させる。
超高速かつリズミックなブラインドレジタッチ、
触覚だけで瞬く間に釣銭をかき集める。
そこには何のドラマの入り込む余地がない。
カッ!! と目を見開く、大気も凍るストップモーション
客を見つめ、甘いヴォイスで、
「ありがとうございます。」
ああ凄いぜレジサイボーグニッパイミサワ
レジサイボーグ・ニッパイミサワ
ミサワのスピードは、バーコード読み取りマシーンが
誤作動を起こす程、速い。それが、レジサイボーグ・
ニッパイミサワ。
スーパーが混み合う夕方頃、彼のレジには竜巻が
発生する。レジスピードが速すぎるのが原因だ。時々
巻き込まれた人が塩尻近辺で発見される。
かれのレジ運動は美しい。抽象舞踏と言っても
過言ではあるまい。右から左へ、身体の中心軸を
メビウスの環のように回転させ、品物を移動させる。
超高速かつリズミックなブラインドレジタッチ、
触覚だけで瞬く間に釣銭をかき集める。
そこには何のドラマの入り込む余地がない。
カッ!! と目を見開く、大気も凍るストップモーション
客を見つめ、甘いヴォイスで、
「ありがとうございます。」
ああ凄いぜレジサイボーグニッパイミサワ
お殿様の経営するお宿
百数十年の歴史The Hotel that a lord is managing
お殿様の経営するお宿は
サーヴィスが尊大
お客は両手で鍵を受け取る
お殿様がレストランに来たら
皆、席をゆずる
たとえ食事中だとしても
でも、お殿様の経営するお宿は
尊敬されている
古いから
古いだけなのになぁ
ある日 それは特別な日で
城下町の人々はこぞってお宿に
やってきた
人々は尊大なお殿様に頭を下げ
小汚い装飾を憧れの目で見た
それを見た僕の身体は涙を一つ流した
脳みそはヘラヘラ笑っていた
お殿様の経営するお宿
百数十年の歴史The Hotel that a lord is managing
お殿様の経営するお宿は
サーヴィスが尊大
お客は両手で鍵を受け取る
お殿様がレストランに来たら
皆、席をゆずる
たとえ食事中だとしても
でも、お殿様の経営するお宿は
尊敬されている
古いから
古いだけなのになぁ
ある日 それは特別な日で
城下町の人々はこぞってお宿に
やってきた
人々は尊大なお殿様に頭を下げ
小汚い装飾を憧れの目で見た
それを見た僕の身体は涙を一つ流した
脳みそはヘラヘラ笑っていた
ご存じの通り大阪は大坂
坂の多い町でございます。
様々な坂の一番上に
大坂城がありまして
大坂城の天守が水没すると
大坂はみな水没すると
町の人は口をそろえて
言ったものでした
この坂を二人乗りで登ったら
一人前の男です
あの怖い怖いポリスすら
「仲ええなあ」と
祝福してくれます。
ご存じの通り大阪は大坂
坂の多い町でございます。
様々な坂の一番上に
大坂城がありまして
大坂城の天守が水没すると
大坂はみな水没すると
町の人は口をそろえて
言ったものでした
この坂を二人乗りで登ったら
一人前の男です
あの怖い怖いポリスすら
「仲ええなあ」と
祝福してくれます。
消防団の詰所
女:故郷でもない町をあなたは守っている
男:そうさ、あっちはめっぽう燃えにくいからね。
いいんだよ
女:本当?
男:嘘さ
俺はこっちで燃えたんだよ
女:早く消えるといいわね
男:ネラウハゼンポウノヒョーテキ
text堀井まーし/photoナツミ
消防団の詰所
女:故郷でもない町をあなたは守っている
男:そうさ、あっちはめっぽう燃えにくいからね。
いいんだよ
女:本当?
男:嘘さ
俺はこっちで燃えたんだよ
女:早く消えるといいわね
男:ネラウハゼンポウノヒョーテキ
text堀井まーし/photoナツミ
拝啓 大坂城下町の人々へ
私は、二度焼え、三度建ちました。現在のボディーは屈強につき、
およそ焼え落ちることはありませんが、その分、私の散り際は、
壮絶なものになりそうで不安です。私よりも背の高いクレーン
が巨大な鋼鉄の玉をブラさげて登場。フーコーの振り子のエナ
ジーで私は打ち砕かれる・・・・・・あぁ痛い・・・・・・・
ところで、近年の私の役目は、主に子守りと観光客のお相手です。
年間、何十万という人々が私に入場し三々五々帰っていきます。
戦場に身を置き、無数の矢や鉄砲玉をあび、姫や殿のお世話を
していたあの頃とはえらい変わり様です。猿殿の時代は、彼の豪奢な
趣味につきあって、金だのなんだの張りつけられ、肩がこりました。
太公殿の時代は、はりぼて扱いで、少々情けない思いをしていまし
た。現在も、「コンクリートで嘘臭い」とか「なんで城にエレベーター?」
などと悪口を言われることもありますが。実は結構、気に入っているのです。
1931年、大坂城下町民によって私は三度(みたび)建てられました。
その時代を鑑みますと、「武」のモニュメントとして私は建てられた
のでしょう。またもや、戦火に巻き込まれましたが、私達は
傷付きながらも、無事に生きのびました。それから何十年、貴方
達の復興の様子を眺めております。相変わらず、いい加減で、
たくましい貴方達のことを愛しく思っています。
貴方のくれた、この色々といいとこどりをした妙なボディも愛しく
思っています。
石垣の上から見下ろす城下は随分変わりました。私なんかはもう
小さい部類に入るでしょう。実際、私の視界はせばまり、世の中のこと
も見えにくくなりつつあるのですが、ここにいてもいいですか?
これからも、貴方大坂城下町民と平和に暮らしていけることを
私は切に願っております。
三代目復興天守大坂城
拝啓 大坂城下町の人々へ
私は、二度焼え、三度建ちました。現在のボディーは屈強につき、
およそ焼え落ちることはありませんが、その分、私の散り際は、
壮絶なものになりそうで不安です。私よりも背の高いクレーン
が巨大な鋼鉄の玉をブラさげて登場。フーコーの振り子のエナ
ジーで私は打ち砕かれる・・・・・・あぁ痛い・・・・・・・
ところで、近年の私の役目は、主に子守りと観光客のお相手です。
年間、何十万という人々が私に入場し三々五々帰っていきます。
戦場に身を置き、無数の矢や鉄砲玉をあび、姫や殿のお世話を
していたあの頃とはえらい変わり様です。猿殿の時代は、彼の豪奢な
趣味につきあって、金だのなんだの張りつけられ、肩がこりました。
太公殿の時代は、はりぼて扱いで、少々情けない思いをしていまし
た。現在も、「コンクリートで嘘臭い」とか「なんで城にエレベーター?」
などと悪口を言われることもありますが。実は結構、気に入っているのです。
1931年、大坂城下町民によって私は三度(みたび)建てられました。
その時代を鑑みますと、「武」のモニュメントとして私は建てられた
のでしょう。またもや、戦火に巻き込まれましたが、私達は
傷付きながらも、無事に生きのびました。それから何十年、貴方
達の復興の様子を眺めております。相変わらず、いい加減で、
たくましい貴方達のことを愛しく思っています。
貴方のくれた、この色々といいとこどりをした妙なボディも愛しく
思っています。
石垣の上から見下ろす城下は随分変わりました。私なんかはもう
小さい部類に入るでしょう。実際、私の視界はせばまり、世の中のこと
も見えにくくなりつつあるのですが、ここにいてもいいですか?
これからも、貴方大坂城下町民と平和に暮らしていけることを
私は切に願っております。
三代目復興天守大坂城
先日終了した階段ギャラリー、堀井まーしの作品展「城」
ですが、なんせ字が汚くて読みにくかった!・・・ということで
このブログ内で連載?!しようと思います。
この、裏紙に万年筆で書かれた一見ゴミみたいになってしまった
言葉達にもう一度チャンスを!!