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長野市民日記-081

更新日:2014年01月21日|書いた人:【連載】長野市民日記


長野市民日記81 2014年1月20日(月)

 今日、友人に手紙を書いた。
 「よっちゃん元気?たぶん長野は寒いと思うけど体に気をつけてね。オレは今、中国のタクラマカン砂漠にいるよ。ウソだよ。東京にいるよ。でね…(以下略)」
 電子メールではなくあえて物理的紙媒体に文字を書いてポストに投函する。気分的に。
 東京に探偵の修行に来て七ヶ月目、寂しさがマックスに達したのである。
 伊坂幸太郎のミステリー小説に登場するようなカッコイイ名探偵にあこがれこの世界に入ったが、考えが甘かった。
 毎日、毎日、浮気調査である。昼も夜もカップルを尾行し、ラブホの近くの電柱に身をひそめるという生活。
 “こんなことなら警察官になるんだった”という思いが脳裏に去来する。
 しかし明日は初めての「迷い犬の捜索」。ちょっとハートフルな予感。この任務に成功したらやっぱり友人に手紙を書こうと思う。

長野市民日記-080

更新日:2014年01月11日|書いた人:【連載】長野市民日記


長野市民日記80 2014年1月10日(金)

 今日、三十才になった。
 朝目覚めるとミソ路になっていた。ハッキリ言ってめでたい。
 早速父にTELする。「あ、父さん、おかげ様でオレ三十になったよ。ありがとう。え?うん、がんばる…」
 平和なバースデーである。
 ただ、そこは精神病棟のベッドの上だった。
 アル中なのである。ウイスキーが好きで、好きで、好きすぎて幻覚を見るようになってしまった。ウジ虫とかの。この間とうとう部屋に入ってくるナマハゲ(ここは秋田ではない)を目撃するにあたって入院した。
 正直、酒が飲みたい。死んでしまうことが問題にならないくらいに。
 でも、ガマンする。生まれたばかりの娘をちゃんと抱きたいから。悲しませてしまった妻にシラフであやまりたいから。
 退院まであと十日。どうか、どうか神様、私に力をお与えください。

長野市民日記-079

更新日:2013年12月30日|書いた人:【連載】長野市民日記


長野市民日記79 2013年12月30日(月)

 今日、マサオ君と箱根の温泉に来た。
 マサオ君とは長野市内のゲイコミュニティーで知り合った。恋人である。
 マサオ君はやさしい。毎日僕をドゥカティ製大型バイクのうしろに乗せ会社迄送ってくれる。ちなみに職業かたわく職人(土木)。
 そんな彼と夜、露天風呂につかりながら恋愛関係のあれこれについて語り合う。
 「もうそうなった時は、つき合ってるとかつき合ってないとかそんなの関係ないから!猛ダッシュでかけよっていって飛びゲリするから!」
 マサオ君のジェラシー(嫉妬)論はいつ聴いても熱い。
 話はいつしか僕等自身のことに及んだ。
 僕は彼に“好きなので来年もこのままの関係でいたい。ついては君は?”ときいた。
 下弦の月を見上げながら彼は言った。
 「わかんないけど、できれば永久に」
 二〇一三年バンザイである。

長野市民日記-078

更新日:2013年12月21日|書いた人:【連載】長野市民日記


長野市民日記78 2013年12月20日(金)

 今日、忘年会だった。
 会社の近くにある居酒屋(魚民)で同僚達としこたま飲んだ。いつもは業務の忙しさで張りつめた顔をしている同僚達が気持ちよさそうに酔っ払っていた。
 ちなみに私は普段、有能な先輩、部下であるため静かにコーヒーを飲みながら日本経済新聞などを読んでいる。でもこの日ばかりは、長野ハイボールを片手に『稲中』的な下ネタをトークのはしばしに差しはさんでいった。男女問わずね。
 だが、今日の忘年会にもドラマはあった。部長がブチぎれるという事態が起きたのである。
 部長が乾杯の前のスピーチをしている時、若手の山田(男・仮名)がスマホに夢中で話をロクに聴いていない。部長怒って言った。
 「オイ山田!そのスマホよこせ、オレがぶっ壊すから!」
 その光景+発言に正直ウケた。

長野市民日記-077

更新日:2013年12月11日|書いた人:【連載】長野市民日記


長野市民日記77 2013年12月10日(火)

 今日、兄家族が実家に来た。
 姪のくう(女児・二才七ヶ月)が、頼りない足取りで駆けてきた。私の脚を抱きしめ「くうちゃん、おすもうできるんだから」と言ったのがおかしかった。
 コタツに入り皆でお茶を飲む。母が作ったおやきをほおばりながら兄が私に説教してくる。「お前もいつまでもフラフラ、フリーターなんかしてんじゃないよ!」
 私は反論する。「うっさいなー。オレだってがんばってタコ焼きとタイ焼き売ってんだよ!店長も喜んでくれてんだよ!」
 いつもの光景であった。
 姪が散歩に行きたいというので近所の神社に連れていった。境内に奉納相撲の土俵があり、二人で相撲をとった。私を押し出せない姪が「くうちゃん、まだちっちゃいから、うまくできないから、もっとおねえちゃんなったらたおせるから」と言ったのが面白かった。
 夕暮れの中、姪を肩に乗せて帰宅した。

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